神戸市灘区に「処女塚古墳(おとめづかこふん)」という古墳があります。

場所は阪神電鉄 石屋川駅から徒歩5分の所にあり、大正11年に国の史跡に認定されました。

この古墳は万葉集や大和物語に登場する悲恋伝説(菟原処女の伝説)の舞台として知られています。

 

 

『昔、菟原処女(うばらおとめ)という綺麗な女性がこの地に住んでいて、同時に2人の男性に結婚を申し込まれます。

そのことに心をいためた菟原処女は、ついに自ら命を絶ってしまいます。

菟原処女に恋をしていた2人りの若者も、後を追い自ら命を絶ちました。
それを不憫に思った人たちが、この出来事を後世まで語り継ぐために、3人の墓をつくりました。』

 

この伝説は、奈良時代には既にあったようです。

処女塚を真中にして、東西それぞれ約2キロメートルの所に、2つの古墳もつくられています。

 

実際にはこの古墳はこの地方に住んでいた有力者の墓と考えられているそうです。

 

今この処女塚古墳はとても綺麗に整備されていて公園のようになっています。

地元では昔から愛されている場所で、神戸の歴史さんぽの1つに入れられて見てはいかがでしょうか。